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2007年12月18日 (火) | Edit |

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先日NHKスペシャルで特集が組まれていたワーキング・プア問題。
近年、世界規模で問題が拡大してきている 「働く貧困層」

これは アメリカを中心とした市場中心主義による経済のグローバル化が生んだ
世界各国共通の 深刻な問題である。
非正規雇用が急速に拡大する韓国では、有名大学を卒業しても正規雇用されないという
若者の希望さえ断ってしまうような非道な現実、その結果 低賃金の生活に耐えきれず、
自殺者も続出しているという。
問題の中心アメリカでは、IT企業エリートまでもが海外の低賃金労働に仕事を奪われ
非正規化、低賃金に転落している。
このボーダーレス経済社会は 一体どこを目指しているのだろう?
その結果 誰が得をするというのだろうか?

ワーキング・プア Ⅰ&Ⅱ (NHK)
ワーキングプアIII ~解決への道~ (NHK)




ワーキング・プア、世界規模での地域格差、倫理の荒廃、
これらの根底にあるグローバリズム経済。
2001年ノーベル賞受賞した経済学者ジョセフ・E・スティグリッツが、
グローバリズムの裏にある大国のエゴを暴いた本
「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」

この著者ジョセフ・E・スティグリッツは、1993年にクリントン大統領の経済諮問委員として
また97年からは世界銀行のチーフ・エコノミスト兼上級副総裁として働いていた人だ。
内容は All boutのサマリーから抜粋。

 WTO、IMF、世界銀行などの国際経済機関が介入した地域に何が起こったのだろうか?
 利益を得たのは誰なのだろうか?

 【1】
 自由貿易を取り払い、世界経済を緊密化させる、いわゆるグローバリゼーションは、
 発展途上国、中でもそうした国の貧困層を豊かにする力を持っているというが 
 実態は全く逆だ。こうした層に壊滅的な影響を与えている。
 それは大国が自国の都合で、発展途上国に各種政策を押し付けてきたせいだ。

 私はクリントン政権下で経済諮問委員長をしていた。また世界銀行にもいた。
 そのどちらでも、経済政策は権力者の利害や信念で決められていた。
 学者の提言は軽んじられ、証拠は彼らの都合で捻じ曲げられた。
 その結果、見当違いの行動がいくつもとられ、問題を解決しなかった。
 政府は、自国の成長をうながすことだけでなく、その成長が他の国にも
 公平に共有されるような経済政策を採るべきなのだ。

 【2】
 グローバリゼーションを進める機関、つまり国際通貨基金(IMF)、
 世界銀行などに対する批判や抗議運動、暴動が世界中で激化している。
 最近では途上国にとどまらず、先進国でも抗議運動が起きている。
 さすがに為政者たちも自分たちの考えや行動を再検討し始めている。

 本来、発展途上国を成長させ、貧困を効率よく軽減させるグローバリゼーションが、
 なぜ貧困の軽減だけでなく社会の安定性保持にまで失敗しているのか?
 原因は、欧米諸国の偽善にある。欧米は貧しい国に貿易障壁をなくすよう迫り、
 輸出からの収入を奪いながら、自らの障壁は守ってきたのだ。
 そして、その恩恵を特定の商業と金融に行き渡らせてきた。
 これは結果的に途上国だけでなく、先進国の消費者と納税者にも
 高い代償を払わせている。

 【3】
 グローバリゼーションでは、善意の努力さえも逆効果になる。
 例えば、欧米が推奨するプロジェクトが失敗しても融資の返済義務は
 途上国の人にある。その代価は大きい。
 環境は破壊され政治プロセスは腐敗し、急激な変化に国の文化は適応できない。
 社会が崩壊し、失業者の暴動や民族の衝突を生む。

 問題はグローバリゼーションを支配する3つの主要な機関、IMF、世界銀行、WTOである。
 「市場は有効に機能しない」という信念の元に設立されたこれらの機関も、
 今ではすっかり市場主義者だ。
 きっかけは1980年代レーガンとサッチャーによる市場主義の布教だ。
 これらがその伝道機関だった。融資と補助金が必要な国々に見返りとして押し付けた。

 【4】
 国際経済機関の代表IMFは、途上国で経済危機が起きると国民への影響を考慮せず、
 時代遅れで不適切な解決策を採用してきた。
 どんな痛みを伴っても「それは市場経済に移行するために必要な痛みだ」と決め付ける。
 途上国の人は援助打ち切りが怖いので従うしかない。

 こうした過ちが起きるのは、経済機関を支配するのが世界有数の富裕な工業国だからだ。
 当然政策には、その国の商業的、金融的利害が反映される。
 また、各国を代表するのはIMFでは蔵相と中央銀行総裁、WTOでは貿易相だ。
 当然、各大臣は国内ビジネス界や金融界とつながっている。
 そして、彼らはより多くの貿易障壁と補助金の維持を望んでいる連中なのだ。

 【5】
 そろそろ国際経済のルールを変える時期である。
 イデオロギー重視はやめ「何が機能するか」のほうに目を向けるべきだ。
 そのためには、国際レベルの決定を、誰のために、どのようにするのかを
 考える必要がある。

 政策立案のプロセスが適切に公正に進められ、それに影響を受ける
 すべての国が発言権を持てば、それが新しいグローバル経済を生み出すはずだ。
 そうすれば、成長はより持続的になる。
 しかも成長の恩恵はさらに公平に共有されるようになるはずだ


世界のまともな経済学者たちの多くが警鐘を鳴らしている現在のグローバリズム。
その経済界の中心にいる世界の大企業家たち、政治家たち。
みな気付いているはずだ、このままではいけないと。
変えなければいけない!
それも早急に! 私たちの子ども、孫たち、そして人類の未来のために。

以前にもグローバリズムについて取り上げたトピック。
   国境無き拝金主義 http://shoko3848.blog33.fc2.com/blog-entry-421.html

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コメント
この記事へのコメント
>スノーマン
コメントありがとう!

私はこういう希望が無くなることは
早く方向修正しないといけないと思うのよね。
だって もともと経済の発展とは
人が豊かに暮らすための手段だったはず。
それが本末転倒になっている。

これだけ 世界有数の経済学者たちが
警鐘をならしているのだから 政治的に変えないと。
そうしないと 子どもたち、孫たちの未来がなくなってしまう。
2007/12/25(火) 08:51:15 | URL | shoko #-[ 編集]
ワーキングプアね。

日本でもワーキングプアが増えているけれど
サッチャー路線は小泉総理に引き継がれて
日本にも入ってきたのかもしれない。

でも、アメリカや韓国そして日本でも
労働者は職を失っていくかもしれないね。
今、世界はインド、中国を中心に進んでいて
外国に優秀な人材が進出してきているもの
日本も含め先進国は、今後どう対応していくのか
見ていかなくちゃいけないね。


2007/12/24(月) 17:34:09 | URL | スノーマン #nH0dgipQ[ 編集]
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